育児休業の申出

育児休業は男女を問わず事業主へ申出をすることができますが、直近のデータにおける育児休業取得者は女性が圧倒的に多く(男女比率は女性=98.0%、男性=2.0%)、取得率(自身または配偶者が出産した者に占める育児休業取得者の割合)でも女性は72.3%、男性は0.05%となっています。

1歳未満の子を養育する男女労働者は、事業主に申し出て育児休業をすることができます。ただし、期間を定めて雇用される者は、原則として次のいずれにも該当する者に限り申し出をすることができます。

  1. 当該事業主に継続して雇用された期間が1年以上であること
  2. 養育する子が満1歳になる日を超えてなお雇用されることが見込まれること(満1歳になる日から1年を経過する日までに、労働契約の期間が満了する者を除く)

満1歳について

法律上の年齢の計算は誕生日から翌年の誕生日の前日までが1年ですから、誕生日の前日で満1歳を迎えます。また、この申出は原則として同一に子について1回のみすることができます。例外として次の事情がある場合は育児休業を再開できます。

育児休業再開

育児休業は、次の子の産前産後休業が始まると通常は終了してしまいます。(休業期間が重なるため、産前産後休業が優先されます。)ところが、本来の育児休業期間終了日までの間に出産した子が死亡したり、養子となったことその他の事情で親と同居しなくなった場合は、右図のように残りの期間、育児休業が再開できます。また、子が負傷、疾病または身体上もしくは精神上の障害によって2週間以上の期間にわたって世話を必要とするとき、さらに、保育所への入所を申し込んでいるが入所がかなわないときについても育児休業を再開できます。

父親が産後8週間以内に育児休業を開始した場合は、特別の事情が無くても父親は2回目の育児休業が取得できます。

1歳6ヶ月まで育児休業ができる場合

次のいずれにも該当するとき、1歳6ヶ月になるまで育児休業を事業主に申し出ることができます。

  • 申し出た労働者またはその配偶者が1歳到達日において育児休業をしていること
  • 1歳到達日後に休業することが雇用を継続していくために必要だと認められる場合として、厚生労働省令で定めるものに該当すること

厚生労働省令で定めるものとは?

  • 保育所(認可保育所に限ります)に申し込んでいるが、1歳以後当面入所できない場合
  • 常態として子の養育をしていた配偶者であって、1歳以後も養育する予定だったものが死亡した場合等に該当した場合

育児休業はいつまでに申し出ればよいか?

休業開始日と休業終了日を明らかにし、原則として休業開始日の1ヶ月前(1歳から1歳6ヶ月までの休業については2週間前)までにしなければなりません。

事業主から育児休業の申出を拒否されることはないか?

法律上は拒否できませんが、実際には起こりうる事態です。事前に就業規則などで確認し、育児休業を取得できるようできるだけ事前確認をしておきましょう。
ただし、例外的に次のいずれかに該当する場合、育児休業をすることができないとする労使協定があるとき、事業主は申出を拒否することができます。

  • その事業所に継続して1年以上雇用されていない者
  • 労働者の配偶者で、常態として子を養育できる場合
  • 上記以外で合理的な理由がある場合

合理的な理由とは?

  • 育児休業の申出があった日から1年(1歳から1歳6ヶ月までの育児休業の申出については6ヶ月)以内に雇用関係が終了することが明らかな労働者
  • 1週間の所定労働日数が2日以下である労働者
  • 育児休業を申し出た労働者とその配偶者以外(祖父母など)が常態として子を養育できる場合
サブコンテンツ

人気ダイエットランキング

このページの先頭へ